題名 | レビュー | 星の数 |
となりのトトロ | ああ、もう何度も子供と一緒にビデオを見せられたので、星をいくつつければいいのか分からなくなっちゃたよ〜。でも、やはりいいものはいい。特にエンディングの紙芝居のような後日談にいつも泣かされてしまう。結論、"家族は元気で一緒が一番"。 | ★★★★★★★ |
戦争のはらわた | ♪テロだーテロだー アメリカ人が 死んじゃった 報復だー報復だー イラクの人も死んじゃった のこのこでてきたお人好し 敵につかまり捕虜になり 首をチョン切られー やっぱりあっさり死んじゃったー♪ *以上、童謡「ちょうちょ」の節でお楽しみください。 | ★★★★★★★ |
ミツバチのささやき | 一見サイレント映画のように物静かな印象に包まれているが、少女の叫び声や笑い声、ミツバチの羽音、懐中時計のオルゴールの音など、あげればきりがないほど印象的な音たちが心に残る。もちろん、光はそのどれもが映画の根源から放たれているようで、初見の衝撃は今も忘れられない。4年に1度のW杯も楽しみだが、10年に1度しか撮らないこの監督の新作も楽しみだ。 | ★★★★★★★ |
気狂いピエロ | | ★★★★★★★ |
突然炎のごとく | 同じ原作者の『恋のエチュード』と並んで、三角関係を描いたトリュフォーの恋愛映画の2大傑作。恋愛映画において三角関係は決して成立しないことを教えてくれた作品でもある。トリュフォーは、物語の流れよりも感情の流れを重要視する人だが、ある種の人間が時折垣間見せる激情を描く時は、感情の流れすらも、彼は「突然炎のごとく」断ち切ってしまうのだ。 | ★★★★★★★ |
めまい | "ひとたび見てしまえばもはや逃れる術はない"という恋愛映画の法則があります。最初にキム・ノヴァクの横顔を見た瞬間に私も主人公と共に、緑色の幻影の中へとゆるやかに引きずり込まれて行くのでした。行き着く先は、決して叶うことのない恋=次章・絶望・地獄の季節→以下、『気狂いピエロ』へと続く。 | ★★★★★★★ |
知りすぎていた男 | 愛する我が一人息子を人質に取られ、目の前では今まさに敵の暗殺計画が実行に移されようとしている。そうとは知らずに盛り上がる演奏、迫りくる危険、高まる不安、なすすべもなく只涙にくれる母ドリス・デイの葛藤する姿を軸に、モンタージュ手法による映画史上かつてない重層的なサスペンスがスクリーンに展開される。映画ファンの皆様、これを観ずに死ねるか? | ★★★★★★★ |
雨月物語 | 溝口の場合、現存している作品が少ないから、小津や黒澤と比べると現時点での評価が低い気がするけれど、紛れもない日本映画の一大巨匠だ!本作も天才キャメラマン宮川一夫と組んでの長回しの移動撮影が冴えに冴え渡っている。もう、二度と撮れないという意味では、名作という評価を超え、もはや既に神話だ。幽玄の京マチ子、哀切の田中絹代、この時代の名女優の圧倒的な存在感に泣け!! | ★★★★★★★ |
東京物語 | | ★★★★★★★ |
雨に唄えば | ハリウッド屈指の"いい人"であるジーン・ケリーが作った映画であるにも関わらず、話の決着の付け方がちょっと残酷な気がしていたのだが、関係者の裏話(特別版をみよ!)を聞いて唸った。さすがショービジネスの国はやることが粋だよねえ。見るもの全てを幸せにしてくれる(はずの)"Singing The Rain"のG・ケリーのダンスやチャップリンも驚くD・オコナーのダンスなど見どころ満載なんだけどなあ。 | ★★★★★★★ |
荒野の決闘 | "西部劇を撮る男"J・フォードの言わずと知れた西部劇の最高峰。でも実は青春映画なんだな、これが。その証拠に堅い邦題とかけ離れた原題のロマンチックさを見よ。 | ★★★★★★★ |
三つ数えろ | 原作者も訳が分からぬ難解なお話をホークス以下当代きっての強者たちが映画化に挑む。果たしてその結果は、フィルム・ノワールの最高傑作が・・・は、さておき、結局、名うてのプレイボーイ、ボガードが美女遍歴のあげくついにはバコールの手中に落ちてしまいましたとさ、というお話でした。 | ★★★★★★★ |
素晴らしき哉、人生! | 恋人に振られた人も、友達ができないと嘆いている人も、会社や学校でいじめられている人も、借金取りに追われている人も、最近家族と口を利いていない人も、もちろんそうでない人も、皆さんこの映画を観ましょう。あなたのいない世の中なんて想像しただけでも恐ろしいではないですか。それでは、Merry Christmas! | ★★★★★★★ |
わが谷は緑なりき | 炭鉱のまちはどこか戦争に似ている。父も息子も、男たちは次々と奪われ、最期、食卓には母親だけが残る。と、書いてはみたものの、これでは、とても寂しく暗い映画だと思われてしまうので、『ブラス!』で泣いた皆さん、J・フォードの心熱い人情劇をどうかご覧あれ! | ★★★★★★★ |
チャップリンの独裁者 | チャップリンの最後の演説をできれば世界中の全ての子供たちに伝えてやりたいです。大人たちよ、今からでも遅くはない。決して遅くはないぞ!! | ★★★★★★★ |
駅馬車 | 個人的には『荒野の決闘』の方が好きだが、文句なく西部劇の王様的存在。この映画がなければ、黒澤の『七人の侍』もウェールズの『市民ケーン』も存在しなかっただろう。賭博師ジョン・キャラダインが、インディアンの襲撃で殺された人の遺体に自分のマントを掛けてあげるシーンのさりげない演出に、J・フォードが多くの映画人から"映画の神様"と呼ばれる所以を垣間見せてくれている。 | ★★★★★★★ |
街の灯 | 「人はうれしいときや楽しいときばかり笑うわけじゃない。悲しいときも笑うんだ」ということを教えてくれた作品。だから、ラストの微笑みは、一生忘れることのできない珠玉の笑顔。 | ★★★★★★★ |
シティ・オブ・ゴッド | 映画には不快な傑作というものがある。私にとってその筆頭は加藤泰の『幕末残酷物語』だが、本作もその類だ。なにしろ年端も行かない少年たちが登場しては次々に死んでいくのだから、心地いいはずがない。これもブラジルの現実だと言われればそれまでだが、サンバのリズムに乗った軽妙なカッティングと縦横無尽のカメラワークに幾度となく眩暈を覚えた。監督よ、次作は人の死なない映画を撮ってみやがれ! | ★★★★★★ |
クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ! ・・ | この映画のしんちゃんはいつになく真剣です。だって悪いやつに大好きなとおちゃんやかあちゃんが連れ去られて、おいらこどもたちの未来が奪われようとしてるんだもん。走れ、走れ、しんちゃん!未来は子供たちのものだ。しかし、あのカレーの匂いにはひろしならずとも懐かしさのあまり泣けます。 注:岡安肇さんは音楽ではなく編集担当です。 | ★★★★★★ |
ブラス! | さすがは『独裁者』のC・チャップリンを生んだ国だけあって、リーダーの演説は堂に入っている。帰りのバスの中では皆んなはしゃいでいるけれど、「帰ったら今まで以上に厳しい生活が待ち受けているんだよなあ」と思ったら涙が止めどなく溢れてきた。でも、彼らには音楽がある。音楽があるんだ! | ★★★★★★ |
夢 | 黒澤の失敗作だと言う人もいるかもしれないが、笠智衆が登場する最後のエピソードの大らかな祝祭的表現は、やはり黒澤ならではのものだ。というか、ここでの笠智衆の存在感が、「やれ、小津の方がエライ。いや、黒澤の方が凄い」などという映画ファンの戯けた論議を見事に笑い飛ばしている。「くろさわさん、こんぐらっちゅれーしょん」 | ★★★★★★ |
プロジェクトA | 公開当時に観て、ジャッキー・チェン、ユン・ピュウ、サモ・ハン・キンポーの3人が、海賊の首領に必死に立ち向かっていく姿が、彼らの映画づくりに対する真摯な姿勢をも感じさせて、「ああ、彼らにリアルタイムに出会えて本当に良かったなあ」と感激にむせびました。 | ★★★★★★ |
パリ、テキサス | ああ、なんという不器用な主人公。メディア(息子へはテープレコーダ、妻へはガラス越しのマイク)を通さなければ愛の言葉一つかけられないなんて。でも、大事なのは、とにかく声に出して言うことなんだよねえ。ナタ・キンは、この映画の中の8mm映像が一番美しいかもしれない。 | ★★★★★★ |
グロリア | いよっ、ジーナ姐日本一!と日本の任侠映画なら劇場で掛け声がかかるくらい、ジーナ姐は本当にかっこいいっス。カサベテスの映画の中では一番コマーシャルな映画と言われているけれど、それがどうしたってんだい!スローモーションでこれだけ泣かせてくれるのは、この映画とペキンパー叔父貴の作品くらなもんでしょう。 | ★★★★★★ |
太陽を盗んだ男 | 公開から何年か後、本当にローリング・ストーンズがやってきた時に、"沢田君はとうとうやったね”なんて冗談を仲間内で言い合ったものだが、さらに月日は経ち、もう20年以上が経過したというのに、ゴジの新作は未だに撮られていない。たぶん、もう撮られることはないのかもしれない。とすれば、これが日本で撮られた最初で最後のアメリカン・ニュー・シネマ! | ★★★★★★ |
アルカトラズからの脱出 | "史実に基づく"といくらうたっていても、監督はドン・シーゲル、主演はC・イーストウッドの名コンビ。実話とは思えぬ大胆不敵な演出と演技で見るものを納得どころか唸らせてくれるところが、この映画の凄いところである。『暴力脱獄』、『ロンゲスト・ヤード』と並んでアメリカ映画の脱獄3大傑作に認定しよう。ちなみにフランス映画では、ベッケルの『穴』、ブレッソンの『抵抗』、ルノワールの『捉えられた伍長』かな。 | ★★★★★★ |
ディア・ハンター | 久しぶりにTVで見直してみて思ったんだが、この映画の最大の欠点は一つ一つのシーンが短すぎることにつきるんじゃないかな?只でさえ上映時間が長くなってしまったので、より短くしようと編集の時点で各シーンのショットを本来より短く切ってしまった気がする。本当は4時間位かけて見るべき映画だったんじゃないか。とはいうものの、アメリカン・ニュー・シネマの最後を飾る名作、テーマ曲「CAVATINA」はいつ聞いても泣けます。 | ★★★★★★ |
未知との遭遇 | 小学校の頃、東京が大停電になり、丸の内ビル街の上空に、赤・青・黄・緑といった色とりどりの宇宙船が次々と飛来してきて、「きれいだなあ」と見とれている夢を観たことがあるのですが、その後本作を観た時は、夢の中とそっくりな宇宙船が出てきたので、本当に腰を抜かしそうになりました。もしかして、スピルバーグも同じような夢を見たのかなあ。 | ★★★★★★ |
タクシードライバー | 映画はもちろん、いちJAZZファンとして言わせてもらえば、テーマ曲は昔も今も聞きごたえのある名曲だと思う。ところで、シビル・シェパードも実は知る人ぞ知るジャズ・ボーカリストで、スタン・ゲッツと共演した”mad about the boy"などアルバムも何枚か出してるんですよ。ファンの方には一聴をお勧めします。 | ★★★★★★ |
スティング | 某国営放送の人気番組じゃあないけれど、大きな仕事を成し遂げた時、男たちの表情はとても晴ればれとして清々しい。この演技とは思えぬほどの彼らの笑顔を観たくて、何度劇場に足を運んだことか。一泡吹かすためには、一泡吹かされる者が必要なんだが、大物ロネガンを演じたローバート・ショウの凄みのある間抜け面にも、どうぞ拍手を! | ★★★★★★ |
ワイルドバンチ | | ★★★★★★ |
明日に向って撃て! | 主人公たちの、刹那的な表情が多いアメリカン・ニューシネマの諸作と比べると、この映画の二人の表情は、どこか呑気だ。「ボリビアだって、オーストラリアだって、あの世だって、どこだって夢は見続けられるぜい!」ってな感じで笑っているから、ラストシーンも凄惨さを感じずにすみ、映画が終わった後の何とも言えない余韻が、これまた良いんである。 | ★★★★★★ |
サウンド・オブ・ミュージック | この映画は観れば観るほど(年を重ねるほど)なぜか良くなってきます。ところで、行ってしまいましたよ、ザルツブルクのあの有名な庭園にも。日本人観光客が多かったです。そこで泊まったユースでもこの映画が放映されていました。観ているのは日本人だけでしたが。さらに親バカで恐縮ですが、娘がピアノで「エーデルワイス」を弾けるようになりました。次は「私のお気に入り」をよろしくね! | ★★★★★★ |
シェルブールの雨傘 | | ★★★★★★ |
鳥 | | ★★★★★★ |
大脱走 | 映画ファンの基本中の基本。学校で掃除時にこの曲がかかると、私を含む男子達は女子達の目を掻い潜って一斉に逃げ出したものでした。でも、捕まったが最後、モップで引っ叩かれながら、全ての掃除をやらされる羽目に。それは、今だって...... | ★★★★★★ |
秋刀魚の味 | 今年は小津の生誕100年だというのになんですが、この作品が遺作なのは、ちと淋しすぎる。多くの人が指摘するように、やはり晩年の諸作には作家としての広がりが感じられない気がする。城戸四郎に"小津は二人いらない"と言われて松竹を追われてからの成瀬巳喜男の仕事ぶりと比べると残念ながらそう感じてしまう。やはり、山中貞雄が生き永らえていたなら、もっと多様な作品が残せたのでは、と考えるのは私だけなのでしょうか? | ★★★★★★ |
ハスラー | ミネソタ・ファッツが勝負の前に丹念に手を洗っているのがとても印象的。学生時代、この映画を見た後は、かならずビリヤードをやりに行ったなあ。もちろん、P・ニューマンを気取ってさ。 | ★★★★★★ |
サイコ | ヒチコックが死んだ年に追悼上映で初めて観たが、その時は衝撃的なラストが何より怖かった。何度か観返してみると、ジャネット・リーが書いている宿帳をアンソニー・パーキンスが覗き込もうとして首を傾げるとカメラもそれに合せて傾くのが、ととても、ここわいです。60年代のヒッチコック映画の恐怖を重視した描写は、イギリス時代に回帰したせいなのかなあ。(よく分かりませんが) | ★★★★★★ |
北北西に進路を取れ | 主人公がそこに留まっていると次々と災難が襲ってくるので、ひたすら移動を続けなければならないという恐ろしいお話。ヒッチコックは、「サイコ」のシャワーシーンのような短いカットをスピーディに積み重ねるサスペンスよりも、この映画のトウモロコシ畑や「海外特派員」の風車のように、一見サスペンスならざる場所がサスペンス満点な場所へと変貌してしまうといった作り方が上手い人だと思う。 | ★★★★★★ |
蜘蛛巣城 | 黒澤作品の中でも特に実験精神が旺盛な作品。もし、公開当時に観ていたら、どんな評価が?と思わされる作品でもある。でも、この映画の成功がのちの失敗作「乱」を生むことになろうとは・・・。 | ★★★★★★ |
道 | 「キ印」が死に際につぶやくセリフが泣かせる。パッと見キザで女たらしな奴が実は本当に心やさしいいい奴だった(例えば「アタラント号」のちんどん屋っぽい兄ちゃんとか)と気づいたのは、30歳を過ぎてからだった。 | ★★★★★★ |
ライムライト | | ★★★★★★ |
羅生門 | いかに世の中が悪くなろうとも、いかに貧しい生活をしていようとも、この映画の志村喬のラストのセリフのように言い切れる人間に私はなりたい。 | ★★★★★★ |
第三の男 | 20代の終り頃、つい行ってしまいましたよ、ラストシーンのあの場所に、でもそこに立っていた私はどう見ても貧乏旅行者にすぎませんでしたが。それから観覧車にも乗ってしまいました。結構大きいんですよね。写真も撮りました、もちろん、カメラを斜めに傾けてネ。 | ★★★★★★ |
自転車泥棒 | 世間がどんなに冷たかろうと、降り注ぐ雨がどんなに冷たかろうと、親になってみると分かるんです。我が子の手の温もりに勝るものなし。 | ★★★★★★ |
天井棧敷の人々 | | ★★★★★★ |
オズの魔法使 | 思い起こせば、この映画が私を映画にのめり込ませるきっかけとなったんですな。私は小学校1年生の時、夜9時には就寝させられていたために月曜ロードショーで放映されたこの映画を見ることができませんでした。翌朝、友達からこの映画がいかに素晴らしかったかを事細かに聞かされ、まさに地団太踏んで悔しがったものでした。今では、子供たちと一緒に観たい映画の1本。 | ★★★★★★ |
或る夜の出来事 | このサイトのあらすじを読んでいてい気づいたんだけど、これって『ローマの休日』の本ネタなのかなあ。この映画は、『歴史は夜作られる』と一緒に今は亡きテアトル銀座(テアトル東京の地下でした)で観たので、中学生か高校生になったばかりか?(って歳がバレる)どっちもとても良かったけど、こういうのをもっと映画館でやって欲しいよなあ。 | ★★★★★★ |
初恋のきた道 | | ★★★★★ |