題名 | レビュー | 星の数 |
ダイ・ハード | 高層ビルという閉ざされた空間の中で繰り広げられるアクション、会ったこともない2人がお互い信頼しながらテロリストに挑む姿、何となくビミョウな関係に陥りながらもやはり愛情で結ばれている夫婦…かなりよくできていると思った。何回も見ててどこでどんなことが起こるかわかっててもやっぱり充分楽しめる娯楽大作! | ★★★★★★ |
ルパン三世 カリオストロの城 | さすが宮崎駿。才能を改めて感じた。っといっても初期の監督作品やけど。見るのが遅すぎた。私はオリジナルのルパンにそんなに思い入れがないので、違和感とか感じずに楽しめた。展開がわかりやすくて、テンポがよくて、しっかりと見せ場があって、ストーリもよくできていて、そして何よりもキャラクターが魅力的。ラピュタを彷彿とさせるシーンがたくさんある。原点はここか…。 | ★★★★★★ |
カッコーの巣の上で | 婦長とマクマーフィは、何があっても平行線をたどるだけで、思いが通じ合うことはありえないんだと思った。病院側からしたら、患者たちは精神異常だから、それを管理する義務があるかもしれない。異常か正常か、善か悪か、そういう様々な観点で物事は判断されるけど、異常であろうが悪であろうがマクマーフィと彼らの仲間たちは少なくとも病院側の人より人間らしさがあった。 | ★★★★★★ |
ポセイドン・アドベンチャー | 上下が反転している世界がまず目新しい。船底を目指して進んでいく、手に汗握る展開が面白い。この脱出劇には人間ドラマが描かれている。愛する人を守る者、愛する人を失った者が何とかして生きようと助けたり、助けられたり…。それに登場人物のそれぞれのキャラクターが生きていて、感情移入しやすい。 | ★★★★★★ |
2001年宇宙の旅 | 何度も見れば見るほど面白味が増していきそうな作品だと思う。無駄のない脚本、洗練された映像、使われている音楽すべてが計算つくされたものなのだろう。無味乾燥的なドラマの展開に、逆に何とも言えない不安や恐怖を感じるくらいだった。30年以上も前に制作されたとはとても思えない美しい映像に溜息。 | ★★★★★★ |
博士の異常な愛情 または私は如何にして ・・ | 恐ろしい映像に何とも心地よい音楽。そのメロディと歌詞が響いてくるものは、映像との絶妙なマッチングで相乗効果をもたらす。ミスマッチと同時にマッチでもある。コミカルでスリリングな展開を楽しみ、最後には衝撃を与えてくれた。このサイトを訪れる度、いつも目に止まってしまう題名だったので見てみた。おもしろかった。 | ★★★★★★ |
めまい | すべてのショット、シーンが計算しつくされていて、何回見ても新しい発見がある。さすがヒッチコックって感じ…。男女の関係も単なる愛情ではなく、心の奥に秘められた危ない感情(のぞきみたい欲望、相手をコントロールしたい欲望など)が垣間見られて何となく哲学的。ホントいろいろ考えさせられるわ…。おもしろい。 | ★★★★★★ |
ライムライト | この映画は本当に見ていて切なくなった。いろんな意味で、胸が締め付けられる気分がした。それにしても名セリフのオンパレードだ。人生を語らせたら、この人に敵う者はいないなと思った。激動の時代、激動の人生を生きた彼だからこそ、その言葉に重みと説得力がある。その言葉はじんと心に響いてくる。少なくとも私には。そこいらに溢れている自己啓発本に載っているような安い文句や、やたら説教くさい詩とはわけが違う。 | ★★★★★★ |
ラスト サムライ | 世間の評価があまりにも高かったので少しびっくりした。良いとは思ったが、何もそこまで…。侍がなぜ強くて、潔くて、男前なのかがよくわかる。まあ、ここに出てくるのは男前侍ばかりだけど。古いものが淘汰されて新しいものにとってかわることは、自然の時代の流れであって逆らえないことだけど、忘れてはいけない心意気や魂は日本人としていつまでも受け継いでいきたいものだ。 | ★★★★★ |
es [エス] | 題材はよい。特殊な状況で人間がどう変化するのか、その実験の様子を描くというのは設定も新鮮だし興味をそそられた。キーパーソンとなるのはタレクと看守のリーダーだけど、彼らは特殊な存在であって人間の心理変化を如実に表しているのはそんな彼らの巻き添えを食ったまわりの人間かもしれない。後半はやたら派手になった感があるので前半の方がおもしろかった。もっとピリピリとした精神の緊張感を見たかっただけに少し残念。 | ★★★★★ |
スパイダーマン | 原作漫画は読んだことないけど、楽しめた。アメリカ人がすごく好きそうな娯楽作品。上下逆になったキスシーンが新鮮でドキドキした。続編はいくらでも作れそうやけど、ヒットするかどうかは…。飽きてきそう。トビーマグアイア好きだけど、果たしてこの役に合っているかどうか疑問。 | ★★★★★ |
ニューヨークの恋人 | ストーリーはとりあえずおいといて、★5つはヒュー・ジャックマンにあげることにする。現実的に考えて、こんな振る舞いの紳士が自分の身近にいたらひくと思う。必要以上に男性が女性をリード・フォローするべきだとも思わない。でも現代の社会(映画の中)で浮いてしまったこういう誠実で優しい男性はやっぱり素敵だと思った。この作品の魅力は彼につきる。男性受けはしないだろう。 | ★★★★★ |
ビューティフル・マインド | 「よかったよ。でもアカデミー作品賞取るほどでもない気が・・・」って感じ。ラッセル・クロウはビジュアル的に肉体派やけど、ここでは表情で切な〜い雰囲気を伝えてて、悩める主人公をうまく演じていた。はっとさせられるシーンやセリフがある。カサを持ち歩いて学校に行くジョンが妙にかわいかった。理屈抜きで人の暖かさをを感じるのはマインドじゃなくてハートなんだな〜。 | ★★★★★ |
アメリ | やはりちょっと期待しすぎた。オープニングではそれは裏切られないと安心したけど、途中から確かに少しダルくなった。全体の内容よりは、織り込まれているそれぞれのショート・ストーリーと雰囲気を味わう作品。オープニングと、ドワーフの旅と、証明写真の謎が印象に残る。悪戯によってもたらされる幸福に純粋に喜ぶ人々とアメリが少し羨ましくもあり、滑稽にも見えた。 | ★★★★★ |
ジュラシック・パーク III | 結構よかったと思う。無駄に長くないしコンパクトな感じで娯楽映画として楽しめた。単に恐竜に追いかけられて逃げ惑うだけの内容に、作品の意味とか主張とかを求めない方が楽しめる。こういうシリーズ化されて内容に目新しさがないものは特に。翼竜が登場シーンがよかった。ギョッとして鳥肌立った。 | ★★★★★ |
メメント | 編集の斬新さに驚き。最初は全部覚えようと奮闘してたけど、だんだん「ムリ〜」と思って挫折しそうになった。見直すたびに何か新しい発見がありそう。リピーター続出なのが納得。記憶って自分が自分であるためには絶対に必要だと思った。自分が今まで行ってきたことの記憶がなくなったら、たとえ自分の性格やキャラが変わってなくても自分を見失ってこれからどう行動したらよいかわからない。 | ★★★★★ |
ショコラ | ジャンルがコメディ&ファンタジー&ラブになってるけどそうなの?何か違うような・・・。そうはいってもほのぼのとした心あたたまる作品だった。新しいものを受け入れることによって生み出される、新しい可能性や幸せや不安。伝統を重んじることと新しいことを創造すること、これがうまくバランスがとれて人間の歴史は続いていく。最後のミサの説教がすべてを物語る。 | ★★★★★ |
英雄の条件 | 全体的な内容は普通だったけど、所々ドキッとさせられるシーンがあって鳥肌が立った。何かを訴えるように見上げていたイエメンの少女が取った行動の真実や、戦場で戦った者にしかわからない真実など…。最後のそれまでの展開からすると、少しあっけない気がしたけど、裁判の判決はそんなドラマティックではなく、案外淡々としてるものなのかもしれない。 | ★★★★★ |
山の郵便配達 | 息子が惹かれた女性だけ垢抜けた雰囲気があって少し浮いてたけど、みんな演じるというより何かドキュメンタリーを見てるような気になった。父親の皮膚の皺と日焼けは本当にもう何十年と山を歩きつづけた趣があった。ストーリーも展開も極端に地味だけど、仕事に対する誇りと、親子の絆を大切に、丁寧に表現している。 | ★★★★★ |
シックス・センス | 1回目は「やられた」と驚かされたので、おもしろかった。2回目は「なるほどね」と納得できたのでまあまあおもしろかった。たぶんこの作品が楽しめるのは2回目までかな。ハーレイくんははまり役。でもキャラが確立してしまったから、これからもこういうかよわいキャラしか演じることできないんやろうな。 | ★★★★★ |
グッドナイト・ムーン | 先妻と現恋人の交流ってのは実際にはあまりないのかもしれないが、それを違和感なく描いていた。イザベルとルークの関係の背景がはっきりしてないため、イザベルのルークに対する愛情よりも、ジャッキーの家族に対する愛情の方に共感する。最後の終わり方がすごくよい。お涙頂戴的結末に無理にしないことで、自然な、じわじわと湧き上る感動がある。 | ★★★★★ |
ユー・ガット・メール | 人の意外な一面ってのにはやっぱり誰もがドキっとさせられる。ギャップの威力はすごいと思う。まあ現実にはこんなロマンチックにはならんやろうけど。魅力的すぎるな2人やから成り立つようなものだとは思う。それにしてもメグライアンかわいい! | ★★★★★ |
評決のとき | 初めて見た時は最後にかなり感動して泣いた。でも何度か見ていると疑問と反論が…。殺人が無罪にはなり得ないし、復讐は新たな復讐を呼びその行為がはっきりと正義とは思えない。相手の立場に立って物事を考えることは、社会で生きていくのに大切なことではあるけれど、人種問題の観点だけで描いているととても短絡的な結末に感じたかも。 | ★★★★★ |
ブラス! | 生活や将来に対する不安や、人生における壁にぶつかった時に人の心に光を灯すのは、やはり音楽であったり、何かしらの芸術であると思う。逆にそういう時にこそ必要なのかもしれない。音楽を捨て切れなかった人や、楽器を捨て切れなかった人の気持ち、わかる!某CD屋の「NO MUSIC,NO LIFE」。まさにその通り! | ★★★★★ |
スリーパーズ | いろいろと疑問が残る内容で、実話だと聞いてさらにいろんな疑問が発生する。裁判の結果と、話が実話だということを考えたら、この話が映画になっていることは果たしてよいのだろうか・・・と考えたり。これに限らず復讐関係の話はたいがい何か疑問を感じてしまう。余計なこと考えなかったらそれなりにおもしろいと思うけど。主役はそんなに活躍してなくていいとこなし。 | ★★★★★ |
耳をすませば | 思春期という多感な時期の中学生がリアルに描かれていると思う。少し純粋すぎる気もするが…。ジブリ作品の中で地味ながらも人気があるのは、みんなかつて雫や聖司だったからかもしれない。誰もが経験する、あの時の将来に対する悩みや恋愛を思い出すんやろうな。ただ私はキャラクターの声が少し気に入らない。何かもっと自然な感じがよかった。 | ★★★★★ |
激流 | メリル・ストリープの体の張りように拍手。あのたくましい二の腕はホントにその道の人みたいだった。ダメ夫、ダメ親父だったトムもいい活躍を見せる。まさに火事場の馬鹿力って感じ。サスペンス・アクションの中に家族の絆みたいなものも感じられた気がする。 | ★★★★★ |
リアリティ・バイツ | 将来に希望を抱きつつ、でも現実の厳しさを目の当たりにして葛藤する若者をリアルに描いていると思う。就職・仕事について考えさせられた。ベン・スティラーってけっこういい仕事してる。監督できるんや。最後のおまけのドラマがピリっと効いている。ドラマを客観的に捉えたことで作品全体の内容を引き締めた気がした。 | ★★★★★ |
妹の恋人 | この作品見て、「普通に好き」だったJ・デップが「かなり好き」になった。サムは知識や教養は少ないかもしれないが、頭は切れるし「ただものではないな…」と思わせる。パントマイムも見モノ!兄の手から離れることはないと思われた妹が、サムに出会ったことによって成長し何とか自立しようとする姿がいい。 | ★★★★★ |
ミセス・ダウト | こんなことがもし現実にあった場合、ダニエルは変態扱いされるかも…とかも思いつつ、なかなか心温まる物語だった。やっぱりロビンのキャラ、かもし出す雰囲気のなせる業だと改めて感心。両親と一緒にいることが子供にとって大切なのは当然だけど、同じように親も子供と一緒にいることがどれだけ自分に影響ことなのか、考えさせられた。 | ★★★★★ |
ダイ・ハード2 | 前作と比べるとやはり評価は下がるけれども、娯楽アクションとしてはよくできてると思う。旅客機が1機墜落する大惨事なのに、TVニュースも事件解決後のみなさんもすっかり忘れて"めでたしめでたし”的な感じとかが「娯楽」だと思わせる。「あ〜なるほど!」「そうきたか〜」と感心するストーリー展開で見るものを飽きさせない伏線あり。私は好きだな。 | ★★★★★ |
ミザリー | この作品はキャシーのプロモーションビデオ。見た人はこの女優はスゴイと多分感じるはず。最初見た時は衝撃的だった。好きすぎて理性を失ってしまうような、屈折した愛情(?)がすごくよ〜く伝わってくる。結構何回も見てきたハズなのに、記憶に残るのはキャシーが怖かったことと、痛いシーンだけで、その他のシーンや結末があまり印象ない…。 | ★★★★★ |
インディ・ジョーンズ 最後の聖戦 | ハリソンくんはインディが1番!シリアスな演技より断然しっくり来る。父と息子のドタバタな冒険はまさに痛快!パズルというか謎解きの要素がちょっとだけあってそれも楽しめた。最後、聖杯の誘惑にかられる息子を父が諭すシーンが好き。親の言うコトはちゃんと聞いといた方がいいな。 | ★★★★★ |
アンタッチャブル | キャストがすごい!ひとりひとりがいい味、個性を出していてはまってる。そしてみんなかっこいい!でもこれ見るたびに複雑な気分になる。ケビン・コスナーがかっこよすぎたので一時期はまったけど、今は年取ってあんな姿に…。たいがいの俳優は年を取ること貫禄が出てきて渋くなるのにな〜。悲しい。 | ★★★★★ |
モスキート・コースト | 地味な作品だけど、結構おもしろい。現代文明がもたらす功罪が象徴されており考えさせられる。前半、理想の村が着実に築き上げられていき、そして、後半それがガタガタと崩れていく。自分が誰の立場に立つかがストーリーが進むにつれて変わっていくのを感じると自分はいかにもご都合主義の現代人だということに気づいてしまう。リバーフェニックスが演じる息子が最後に悟って語るセリフがよい。 | ★★★★★ |
グーニーズ | この作品は、子供の頃に見た人たちがよい評価をするのだろう。私も小学生の時に見てハラハラドキドキして映画っておもろい!!と思った。少年グループの1人ひとりのキャラもよくて、たぶん今見ても充分楽しめると思う。昔はよくテレビでも放送されたけど、最近見ないのはやっぱり問題があるからなんやろうか? | ★★★★★ |
インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説 | シリーズの中で1番グロくて悪趣味だと思う。そして1番カルト的でうさんくさい。でも私は1番好き!主人公3人組の掛け合いが面白い。インディはまあ置いといて、あとの2人のキャラがめちゃくちゃよい。テレビの吹き替え版をいつも見るから中国少年はあのクリリンの声でないとしっくりこない。私にとっては本人よりも本人らしい声かも。 | ★★★★★ |
ブルース・ブラザース | 文句なく「楽」しめる作品。音楽とは文字通り「楽」しいもんやと改めて実感。よく聞く有名な曲がいっぱいで、この映画の曲やったんや〜と驚かされた。2人のコンビネーションが抜群で見ていて気持ちいい。笑かし方が超ベタやけど、素直に笑えて元気になれる映画。一緒に踊りたくなった。 | ★★★★★ |
シャイニング | ジャック・ニコルソンの演技には脱帽。「天才」だと思った。この作品には多くの怖いシーンがあるけれど、最初から最後まで全体に漂う雰囲気が、見る者に不安感を抱かせる。何か息苦しくなるような恐怖感。トランスも、少女たちの霊も、トニーに憑依された子供も、胸騒ぎのする高音域の音も、もう怖い要素が多すぎて・・・。ただ元管理人に殺された奥さんにビビるトランスが「この人にも怖いものはあるんだ・・・」と思ってしまった。 | ★★★★★ |
エイリアン | 今でこそエイリアンという怪物が有名になってるから、見てもおなじみな感じがするけども、公開当時はかなり衝撃的だったやろう。「戦う女」が主人公ってのも新鮮だったと思う。私の中で映画史上、最も勇敢で強い女はリプリー(シリーズ作品も考慮して)。最後の「私はリプリー〜」のセリフが印象的で鳥肌が立つ。内容なんてほとんどないが、名作。 | ★★★★★ |
ジョーズ | CGで何でも映像化できるこんな時代だからこそ振り返るべき作品だと思う。どんなに映像が進化しても人間が感じるスリルはこういう原始的なもの。凪の使い方がとてもうまい。何が怖いってあの静けさ。アカデミー作曲賞も納得。曲というか効果音に近いけど・・・。3人がそれぞれとても個性的で、でもその中でもクイントがひときわ光ってた。 | ★★★★★ |
太陽がいっぱい | とても切ない雰囲気が作品全体にかもし出されていた。悲しい物語だった。フィリップを憎悪するようになって殺したのではなく、屈折した愛情の末殺してしまったのだろう。「リプリー」の方を最初に見たけど、M・デイモンはもさすぎやろ!と思うほどアラン・ドロン美しい。美しさから垣間見られる狂気が、余計に不気味さと切なさを感じさせる。音楽が効果的。 | ★★★★★ |
チャップリンの独裁者 | 凄い映画だった。「凄い」と一言で片づけられるものではないけど、とにかくチャップリンの「凄さ」が伝わってくる。何が凄いって、やっぱり最後の演説。映画を見ているのか、ドキュメントを見ているのか、本当の演説を聞いているのか…という感じ。迫真の演技というよりも、彼の真の思いがそのまま感じられる名シーン。1940年に作られらからこそ「凄い」映画だ。これは。 | ★★★★★ |
キッド | 今の時代、感動を売りにした映画は多い。感動のインフレ状態になってしまっている。そんな時にふと、こういうある意味単純明快な作品を見ると新鮮に感じることがある。複雑な人間関係、派手な演出、まわりくどいセリフなど(そもそもセリフ自体がない)がない。それでいて心がほんのりあったかくなる。刺激に溢れすぎている時代、たまにこういう古典的な作品に帰るのも悪くない。 | ★★★★★ |
21グラム | 「生きる」というテーマに重きを置きたければ時間軸をいじる必要はない気がするし、編集の妙を利かせたければもっと場面のひとつひとつのインパクトが少ない。何となく中途半端な印象で、もったいない。仮にでも「心臓」=「ハート」の意味があるなら、もう少し「心」のつながりを描いてほしかった。最後にひとつフォローするなら、ベニチオ・デル・トロの演技はすばらしかったと思う。 | ★★★★ |
マッチスティック・メン | 自分の映画の楽しみ方に不安を感じてしまった。展開が読めた、というか、前提から私は疑ってしまった所があったので、何かこの作品のおもしろさを十分に味わえなかった…。ニコラス・ケイジは苦悩する主人公をうまく演じていた。事実とは関係なく心の持ち様で、生き方って変わるもんだ。リドリー・スコットがこんなタイプの作品を撮ったのはちょっと驚きやけど、路線変更するつもりなのか? | ★★★★ |
ロード・トゥ・パーディション | 出演しているメンバーの割りにはすごく地味な作品だったと思う。主役陣がジュード・ロウに完全に喰われてる感じがした。男前のジュードが相当痛い奴に見えた。さすが…。親子の絆・信頼がテーマで、無理に感動的に演出しない手なのかもしれないが、全体を通して心にグッとくるものがない。いい作品ではあるのに地味すぎて残念。 | ★★★★ |
ジョンQ 最後の決断 | 自分の子供の命を助けるための切羽詰った行動というものは少なからず理性的なものではない。でもジョンQは根本的に「いい人」だから、人質に恨まれることにはならない。現実にはそううまくはいかないやろうな〜。ただ、子供を持つ親の立場で見ると感動できるのかも。本編ではあんまり感動しなかったけどエンドクレジットのちょっとしたことでちょっとだけ感心した。 | ★★★★ |
トータル・フィアーズ | 見ている間に作品に対する興味の度合いが激しく揺れ動いた。前半だるくて「一体何やねん…」と思い、爆発後「おっ!!意外な展開」と思い、最後はやはり「一体何やねん!?」という具合。私は原作は読んでないので、ベンが適役なのかどうかわからないけど、はっきり言ってあの緊張感も締まりもない顔は、この作品の空気にあってない気がした。出演者・演出含めて、描こうとする内容と、それの表現力のギャップがありすぎる。 | ★★★★ |
パニック・ルーム | おもしろいサスペンスというのは主人公の力とそれに対立する勢力が同じくらいのレベルである事(結果的に主人公が少し上回る場合が多いが)、そしてそのレベルが高ければ高いほどスリルが出てくると思う。そういう観点で言えば、この作品はレベルの低いサスペンスだった気がする。映像・カメラワークなどはけっこうおもしろかった。 | ★★★★ |