題名 | レビュー | 星の数 |
エリザベス | 「イギリス版細腕繁盛記」だぁと。ケイト・ブランシェットが肖像画のエリザベスに激似。大航海時代の歴史背景事体がめちゃくちゃ面白いのだね。どちらかってぇと,この後(即位後)の方がもっと波乱万丈なのだけど。続編出来そうだな…して欲しいな。 | ★★★★★ |
海の上のピアニスト | 夢のような寓話。20世紀初頭ならこんなこともあったかも…と思わせるところが巧いやね。ティム・ロスの捨てられた子犬のような眼がたまりません。船の中で踊るピアノ。芸術的な連弾など見せ場多数。たった一枚のレコードの中の真実…泣かせるね。あの結末はねぇだろ…というの意外はね(苦笑) | ★★★★★ |
サイダーハウス・ルール | 離れてみて初めて分かる親の有り難味。保護者は安全策をとっていかに子供らを守ろうとするか,考えているのだなぁ。やはりマイケル・ケインの父性愛につきるでしょう。ちょっと甘過ぎるけどね。映画です。現実はそこまで甘くはない。 | ★★★★★ |
バッファロー'66 | この映画,主人公ビリーを好きになれるか,否かで評価まっぷたつ。…ああいう小理屈こねる,小心者は彼氏や旦那にはしたくありませんが,友達なら面白ぇかな〜ヒロインは明らかに,男の願望丸出しキャラですなぁ。サントラはかっこいい。 | ★★★★★ |
ラン・ローラ・ラン | RPG世代の映画というべきか。これ,きちんとしたお話が観たい人には,苦痛でしょうねぇ。フランカがキュートなのと,映像&サントラのカッコよさが評価の対象になりました。 | ★★★★★ |
π | あ〜も〜理数系バカ(わたくし)が泣いてしまいそうな内容。心理を突き詰めていくと「プッツン」してしまうのは,世の常なのだろうか…あのテのモノクロのザラザラ感はアングラっぽさにはもってこいですな。(塚本晋也みたい…)ラストがちょっと甘いような気がする… | ★★★★★ |
TAXi | なーんにも内容ないよう(笑)こういう映画はこれでいいのでは。何となく,「ルパン三世」とか「あぶない刑事」とかのノリを彷佛とさせる。ヤンキー車に乗ってる割に人のイイ,サミー・ナセリナイス。 | ★★★★★ |
運動靴と赤い金魚 | 国や経済環境は違えど,どこの子もこういったことで日がな心を痛めているのかな…たまたま彼の場合は「買えない運動靴」だったけど。親に言えない痛みね。子供も苦労してるんだなぁ。別に貧しいをテーマにしなくて良かったかも。その分ちょっとあざとい匂いもちらほら。 | ★★★★★ |
フェイス/オフ | 往年のジョン・ウー美学を知るものにとっては「あんた香港時代のネタ総動員やんか」とつっこみたくはなるものの,N・ケイジ&トラボルタのはまり具合が絶妙でしたので…あれぐらい,キャラが濃くないとね。設定には相当無理がある話。 | ★★★★★ |
フェノミナン | 現代風に焼き直した「アルジャーノンに花束を」急に変わり始めた人間への疎外と畏怖。平凡へのささやかな賛辞…ともすると単なる泣きの映画に成り下がりそうな題材ですが。これはもう,トラボルタのキャラ勝ちでしょう。あとクラプトンにもお礼をいわなきゃね(苦笑) | ★★★★★ |
GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊 | 多分に原作の持味なのでしょうが,存在に苦悩するサイバーボディーの草薙素子の哲学感とかがSFだ。『マトリックス』のトリニティーのモデルとなった彼女だが,他のキャラクターに比べてアニメ少女な顔の造りなのが惜しい。映像はひたすら革新的。見ておいて損はないと思う。 | ★★★★★ |
119 | 事件の起きない救急隊とか警察の日常って?という素朴な疑問がこんなほのぼのとしたお話になるとは…実際問題,彼等がそうしょっちゅう忙しい世の中の方が大変なのだけど。役者・塚本晋也がグー!『殺し屋1』も楽しみよん。 | ★★★★★ |
あの夏、いちばん静かな海。 | 北野さんは自身が出ていない映画だととってもピュアになります。だけどべたべたしない。決して語らうことのない恋人達の静かなラブストーリーは多弁で軽薄な今へのアンチテーゼに近いかも。『Doll』もそういう意味では非常に興味深いです。 | ★★★★★ |
シコふんじゃった。 | むき出しのお尻を出しても綺麗な本木君。周防監督の目の付け所って毎回面白いですよね。竹中直人はこの映画でキワモノへの道を確固たるものにしたと言っても良いでしょう。わははは(笑) | ★★★★★ |
レナードの朝 | 当初は「アルジャーノンに花束を」か?と思っていたらば,事実は小説よりも奇なりであった。ゼッタイ外さない配役だけど,デ・ニーロとウィリアムズ取り替えても成立しそうな気がする…あの一瞬の覚醒に,幸福を見るか残酷を見るかは観客の人生観を投射することになるんでしょうね。 | ★★★★★ |
その男、凶暴につき | 北野映画の原点。乾いた暴力は笑いに通じるという見本。この人が発掘した俳優は数しれずだけど,白竜の魅力の引き出し方は凄い。…哲学が入ってない分,娯楽映画としては,これが彼のナンバーワンかも。 | ★★★★★ |
となりのトトロ | 甘過ぎる!と怒られそうなくらいのノスタルジーな内容ですが,どうにもこの作品は涙腺が緩みます。特にトトロとサツキ&めいの空の散歩やネコバスが田園を駆け抜けるシーン。訳もなく…浄化作用があるのかな。 | ★★★★★ |
ロボコップ | 下品が売りの監督の日本の特撮パクって売れた映画(笑)しかもここかしこに表れるハリウッド批難の箇所がひねくれ者だなぁと…(刑事の名前がマーフィーですよ…思い出しませんか。あの刑事役で売れた黒人俳優を)当時としてはかなり過激なシーン満載でしたね。 | ★★★★★ |
幻魔大戦 | これ,当時としては画期的だったんですよね〜劇画界のホープ,大友克洋がキャラクターデザイン,そして恐らくここからでしょう,役者が日本の劇場アニメの声優を積極的にやりだしたのって。(ジブリより先)あの大河小説をここまでまとめあげたのは凄いことだわ。ただ,やっぱりダイジェスト版になっちゃってるのね。『帝都物語』も然りですが。 | ★★★★★ |
ルパン三世 カリオストロの城 | この人(宮崎氏)が撮るルパンは顔が変わるんだよな…しかし,見せ場はアリまくり。冒頭,ドタバタと逃げ回るルパンと次元のシーンは最高。実写で撮ったらおもしろいだろうなぁ。話は潔いくらい勧善懲悪で,この後の宮崎作品に漂うある種の色が全く現れてないのが逆によい。 | ★★★★★ |
ブラザーフッド | | ★★★★ |
CUTIE HONEY キューティーハニー | サトエリの大根演技が鼻につく人は観ない方がよろしいでしょう。生まれ変わった無垢なハニー=棒読みって解釈したら意外に楽しめました。やっぱ,アニメ観ちゃってる世代にはあのエロモードがないのが口惜しい。何のためのキャストなのか。脱がしなさいっ!ハニメーションも,アニメの名シーンを敢えて実写のコマ撮りで再表現しただけでがっかり。 | ★★★★ |
21グラム | デル・トロの中年太りが顕著であるなぁ。役者の巧さや力演が目立つが,この監督の『アモーレス・ペロス』を観ちゃうと,何だかそれの焼き直しみたいに見えてイケマセン。確かに1つの心臓を巡った三者のそれぞれの(ある意味すげぇ身勝手な八つ当たり)思いとかは微細であるんだけどね。 | ★★★★ |
ビッグ・フィッシュ | | ★★★★ |
フリーダ | サルマ・ハエックの力演が光る一作。ただ,このフリーダと言う画家であり,あらゆることに革新的だった稀有な女性だからこそのドラマティックさのような気がするので,映画の力量としては普通に描いてもそれなりになるんじゃ,とも思う。妻である部分の葛藤については,何だか凡庸過ぎじゃないかなぁ。 | ★★★★ |
ザ・リング | もうね,さんざん手垢のついた貞子を逆輸入されても見るとこないって…と思ってたんですが,有難いことにナオミねぇさんと子役,そしてブライアン・コックスがいい味で意外に見られましたね。馬とかの見せ場にも(笑)えーと,あるシーンで西洋人の無理矢理即物的説明があったのには,日米の怨念への解釈の違いも垣間見えて興味深かったですわ。 | ★★★★ |
オースティン・パワーズ ゴールドメンバー | 相変わらずお下劣おばか絶好調かと思ったら,なんだかオースティンもイーブルも親子関係で悩んじゃったりして,結構真摯なテーマもあるなぁ。なんて。マイク・マイヤーズとかアダム・サンドラ−って有名人に人気者だなぁ…と改めて思う。ばかをやるのも徹底的ってのは実は凄く大真面目だから,かもね。 | ★★★★ |
ブレイド2 | 敵役のヴァンパイアが麗しくなーい(汗)スティーヴン・ドーフのイメージがあるからかなぁ。なのでちょっとヤバ目のノーマン・リーダスの活躍を期待していたのだけど…アクションは数割増ですな。 | ★★★★ |
アイス・エイジ | キャラがいいですね。偏屈だけど根は優しいマニーやお調子者のシド,腹に一物のディエゴと見ていて飽きません。自然の掟みたいなものをベースにしているのならあのラストはこじつけっぽいのでは…で減点一(イチ)しかし,どのCGアニメも人間(特に子供!)がちっとも可愛くないのは致命傷でしょう〜あれがアメリカ人の可愛いの基準ならちょっとなぁ。 | ★★★★ |
メン・イン・ブラック2 | JがKに対して元のあのクールなあんたに戻ってくれよ〜と懇願とも尊敬ともつかない感じは結構良かったのですが,あわわあわわと言っているうちに終わってました。あれれ?印象に残っているのがパグ犬ってのはいいことなのかどうか…トミー・リーがいかにも「仕事だからね」って風貌でいるのは地なのか?演技なのか? | ★★★★ |
突入せよ!「あさま山荘」事件 | 原作がばりばり警視庁キャリアの目線なので,官憲側なのは致し方ないにしても,主人公一人が全部背負って解決したって印象はよろしくないだろう〜某『プロジェ●トX』観ちゃったから余計に感じるのかな。実在の人物と役とがダブっちゃって,違和感感じたのと,実際の事件そのものが物凄いので,このインパクトにそも支えられている気がする。 | ★★★★ |
パニック・ルーム | 神経症並のカメラワークとか,陰にこもった個室設定とかにこの監督の趣味丸出しです。でも蓋を開けたら,どす黒さはあまりないのですね。ドロボーも殆どコントです。この映画でドリフの「8時だよ!全員集合!」のコントネタを思い出した方…わたくしと趣味があいますね。お友達になりましょう(笑)今までにないくらい柔らかで強い母・ジョディーが綺麗でした。 | ★★★★ |
海辺の家 | どうもこのテの命果てるまで系を観ちゃうと黒澤監督の『生きる』が脳裏をちらついちゃって…家が家族の象徴ってのがいかにもですが,オヤジも一人の弱い人間だったって部分は誰にでも実感沸きます。好みとしては,知らないでかでラスト…が良かったなぁ。ヘイデンくんの初々しさ(色んな意味でね(笑)は『SW』なんかよりとっても魅力的ではありました。 | ★★★★ |
ニューヨークの恋人 | 一歩間違えると少女漫画ギリギリな世界になるところをメグ&ヒューのちょっととおのたったカップルのあと一歩踏み出せない大人の臆病さで支えてます。もう気障が似合うのは昔の貴族ぐらいなのかな…しかしブリティッシュ英語が素晴らしい,ヒュー・ジャックマン。いまひとつラストが釈然としません…信じてなかったのがいきなり…かい! | ★★★★ |
ブラックホーク・ダウン | ハリウッド映画はアメリカ側の正義を問答無用に描いて来た訳で,これもご多分に漏れずですが「オレらは所詮アメリカ人だからこうしか見えてないんだ!」ってのをちゃんと言い切っているあたりが潔いです。なのでスター俳優使ってようと大舞台の戦闘シーンであろうと全部記号た。でもこれが本来の戦争なんじゃないのかな。個人も国の大儀も最後にはどーでもよくなっちゃうのです。凄く確信犯的な映画。 | ★★★★ |
ビューティフル・マインド | | ★★★★ |
WASABI | 最早笑うしかない嘘くさーい日本観は,結局地元でロケしようとそこのタレント使おうと作り手が「そう」思っちゃっている以上どうにもならないという例。ミコだのユミだの感覚が70年代ですね。一昔前の勧善懲悪劇画のような荒唐無稽さです。そこをひたすら楽しめばそんなに悪くはないかも。あのわさびの食べ方はどうかと思うが(笑) | ★★★★ |
ジェヴォーダンの獣 | おフランスは猟奇伝説がお好き〜デカダンの匂いぷんぷんで,好きな人にはたまらん世界観。日本でもお馴染みの有名スターは出まくるが,謎解きは極めてシンプル。肝心の獣の正体にわたくしは非常にその…何だな。納得はしていないんだな。マーク・ダカスコスの華麗なアクションは見物。 | ★★★★ |
オーシャンズ11 | 出演陣一人で一本撮れるであろう豪華な配役ばかりに目が行くのはしょうがないですね。凄く抑え目に作っているクライムムービーなので派手さはゼロ。よくもこれだけ個性的なのを揃えてて吐出も沈没もさせない使い方はある意味凄いぞ。スター☆の大活躍が観たかった人にとってはぼろくそでしょう。判るけどね,地味だし。うん。ブラピ&マットの犯罪手ほどきシーンが秀逸。ジュリアはこの話には少々合わないな。 | ★★★★ |
バンディッツ | クライムムービーって一般人は到底手出し出来ない「悪いこと」を如何に爽快にすぱぱ〜とやってくれるか,がポイントだと思います。この強盗二人組のその手管自体はとっても爽快。奇妙な三角関係が絡みだしてもなんだかブランシェットのキャラで救われるし。でも,物語そのものが爽快か?と問われるとう〜ん…見終った後思ったより「スカッとしたぜ!」はなかったですね。 | ★★★★ |
陰陽師 | もうこれは岡野令子さん版「陰陽師」実写化でつきるでしょう。印の結びや立ち振舞いは流石,野村萬斎。女優陣の扱いがあんまりといえばあんまりな…凄いご都合主義に見えるし,あの怪獣映画もどきのSFXはどうにかなりませんかね(苦笑)真田と野村で持ってる映画です。 | ★★★★ |
ハリー・ポッターと賢者の石 | よくも悪くも原作に非常に忠実。本読んで行った人は筋立て全部分かっちゃってるから,凄く退屈だったんじゃないかな。動く絵本みたい。主人公より親友二人のキャラがいいというのはちょっと問題あるよなぁ。悪いけどちっともハリーには魅力のみの字も感じないんだわ(笑)スネイプ=リックマンが最高〜! | ★★★★ |
スパイキッズ | まぁお子様向け娯楽映画といえばこんなもんでしょう。遊び心満載のアイテムとかは逆に親の方が喜びそう。…しかし話的にはあまりに単純なパターンが多過ぎ。今時の子の方がもっと複雑な社会にいるよね。長くなりがちな昨今の映画にしてはコンパクトにまとまってるのはよいかな。 | ★★★★ |
A.I. | この映画,あまりにキューブリックの遺作ってのを大々的にやり過ぎたのが評価を下げている原因の一つだと思います。愛着と愛情とか,インプットされた愛は真実の愛かとか最近のSF大作にしては大真面目に哲学しているのは誉めて然るべきところでしょう。長さも時の流れを換算すると致し方ないか…達者すぎるオスメント君のロボロボ演技がはまり過ぎ。 | ★★★★ |
15ミニッツ | デニーロ自身がアイロニーみたいな役やっているのが確信犯だわ。奇異なものは何でも許される的風潮に一石を投じている。卑しいけど,一視聴者としてやっぱり今日もそういうものを見ているんだよね…エドワード・バーンズ頑張ってます。 | ★★★★ |
ハンニバル | 原作の荘厳さや各主要人物の背景を丸々カットしちゃってるから心象的なものはなぁんにもない。『羊たちの沈黙』とは別物とはいえ,サイコホラーで心象ゼロならただのスプラッタじゃないのよ。イタリアの景色やレクターの重厚さと全く違うこの展開,普通のサスペンスとして原作未読の方なら楽しめるかな…でもなぁ… | ★★★★ |
ザ・メキシカン | ニ大スター共演ってことで華はありますね。それぞれじゃじゃ馬=ジュリア・情けない男=ブラピって配置もどんぴしゃりだし。ただ劇中ことある毎に「メキシカン」の伝説逸話が入ってきて話の流れを邪魔している。これ,無くてもいいよ…ラストへの伏線なんだろうけど…その分テンポアップしたらスマートになったろうに。惜しい。 | ★★★★ |
リベラ・メ | 韓国版『バックドラフト』+おサイコ色と,エンタメに気を使う韓国映画ならでは。話事体はどっかで観たような内容ではあるが,なんとも羨ましい(向こうにあるかは知らんが)消防法一切無視のド迫力の炎映像であるなぁ。映画産業振興に力を入れるなら,行政もこのくらい協力してくんないとね。 | ★★★★ |
キャスト・アウェイ | 長い…まぁ,時間経過=孤独との戦い,という図式なんでしょうが。サバイバルの知恵は分かるけど,その間の言いようもない絶望感が「ウィルソン」(泣けたけど)のエピソードだけってのは薄すぎないか?でいきなりン年後って…ちょっとご都合主義な時間経過がいただけません。そう,長さの割に,中身が薄いです。ゴールデンコンビだから期待し過ぎたかな。 | ★★★★ |
ハート・オブ・ウーマン | 男性至上主義に一石を投じるってコンセプトや社会に出ている女性の心理を細かく読んでいるのには好感が持てるが,ここまで御都合主義的に女の心理を理解できるのなら,こんな男にはそも,ならなかったんじゃないの〜?と思わずにはいられない私はひねくれもの。 | ★★★★ |