評価点数:4
語りべが犯人という設定は使い古された手口だが、題材としては悪くない。しかし、回想シーンの映像に“嘘”が含まれているのは明らかに反則だ。これでは、カイザー・ソゼが右利きでもいいということになってしまう。映像では徹底して真実のみを見せ、キントの言葉にのみ“嘘”を含ませる構成だったら、サスペンスの傑作となり得たはず。もう一押しが足りなかったのが、非常に残念だ。